「テーマを変更してみたが文書が変わらない」というご質問をいただくことがありますので、事例から原因一覧を載せてみました。
★テーマのフォントについて★
-
テーマには【本文のフォント】と【見出しのフォント】が定義されている。デフォルトでは本文のフォントがMS明朝、見出しのフォントがMSゴシックである(日本語の場合)
-
スタイルほぼ全てに【本文のフォント】または【見出しのフォント】が定義されている。(例:見出し1のフォントは「見出しのフォント」)
-
つまりスタイルにはフォント名は定義されていない。【本文のフォント】と定義され、そのフォントはテーマによって決まる。(なのでテーマを変えると変わる)
|
■ フォントが変わらない原因1:フォントを手動で変更した
文字列のフォントを手動で変更すると、その文字列には特定のフォントが適用され【フォント=本文のフォント】ではなくなります。例えば既定では標準スタイルで入力した日本語はMS明朝ですが、これは標準スタイルのフォントが【本文のフォント】であり(MS明朝ではない)テーマに定義されている【本文のフォント】がMS明朝だからです。よってテーマを変更(本文のフォントがMSゴシックのテーマ)しても、既に【本文のフォント】が適用されていない文字列には効果はないのです。
再現例
-
テーマ「Office」(本文のフォント=MS明朝)で標準スタイルで文字入力 →
MS明朝で入力(現在のフォント=本文のフォント)
-
文中のフォントをメイリオに変える → 現在のフォント=メイリオ(本文のフォントではなくなる)
-
テーマ「アース」(本文のフォント=MSPゴシック)に変える →
入力された文字列はメイリオのまま(それらの文字のフォントは本文のフォントではないため)
-
標準スタイルのうち、メイリオに変更していない文字列や、新たに入力した文字列は本文のフォントであるため、MSPゴシックに変更される
■ フォントが変わらない原因2:スタイルのフォントを変更した
スタイルには【本文のフォント】または【見出しのフォント】が定義されており、特定のフォントが指定されているわけではない。例えば見出し1は「見出しのフォント」が定義されており、テーマの「見出しのフォント」にMSゴシックなどのフォントが定義されている。スタイルのフォントを特定のフォントに変更するとそのスタイルのフォントは「見出しのフォント」ではなくなるため、テーマの「見出しのフォント」が変わっても、変化がない
再現例
-
テーマ「Office」(見出しのフォント=MSゴシック)で文字列に見出し1を適用 →
MSゴシックで表示(現在の見出し1スタイルのフォント=見出しのフォント)
-
見出し1スタイルのフォントをメイリオに変更 →
見出し1は全てメイリオになる(見出し1スタイルのフォント=メイリオ。見出しのフォントではなくなる)
-
テーマ「アース」(見出しのフォント=HG明朝E)に変更 →
見出し1はメイリオのまま。スタイルを変更していない見出し2などはHG明朝Eになる。
■ 色が変わらない原因:標準の色を使っている
テーマには色のセットが定義されており、テーマを変更すると、文書内の色が一斉に変わります。これはどのテーマでも色名は同じだが、色名
(淡色1、アクセント1等)に割り当てられている色が違うからです。
↑例えばテーマ「Office」でもテーマ「ウェーブ」でも色名は同じ。色名に割り当てられる色が違う↑
この仕様から「テーマの色」を使った場合はテーマにより色が変化しますが「標準の色」や「その他の色」はテーマには関係ない色なので、これらを使った箇所は変化はありません。
|