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配列数式とは
配列とは、複数のセルの集まりです。配列数式とは、配列(複数セル)を対象に、1つの数式を作成する式です。配列数式で使う対象範囲(引数)は、全て同じ行数/列数である必要があります。配列数式は、1つ1つのセルを対象に計算するしかない
(作業列が必要)といった場合に活躍します。
★注!あえて配列数式を利用します。ここでご紹介する例では他に便利で適している関数があります。
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配列数式を入力する
例:合計金額を出す
=SUM(A2:A4*B2:B4)と入力しCTRL+SHIFT+Enterキー→
{=SUM(A2:A4*B2:B4)}
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A |
B |
1 |
価格 |
個数 |
2 |
100 |
5 |
3 |
200 |
3 |
4 |
150 |
2 |
★ 価格×個数の合計が一度に出せます。
例:チーズの合計金額をC9に出しましょう(A1〜A8の各セルがチーズの場合、C1〜C8を合計する)
◆ A列がチーズならC列の価格を合計するという配列数式を作成する
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=SUM ( IF (A2:A8="チーズ"
, C2:C8 , 0) )と入力し、CTRL+SHIFT+ENTERを押
す
-
{=SUM
( IF
(A2:A8="チーズ"
,
C2:C8
, 0)
)
}
※
配列数式以外ではSUMIF関数やDSUM関数、集計、フィルタ+SUBTOTAL関数を使います。SUMIF
(A1:A8 ,
"チーズ" ,
C1:C8 ) DSUM (
A1:C8 ,
C1 ,
条件範囲)等。
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配列数式で複数条件を設定する
配列数式で複数条件を設定することは可能ですが、ANDやORは使用できません。以下の方法で行います。
◆
AND関数…(条件1)*(条件2)の形で記述する
→
条件を(
)内に入力し、*で連結させます。
◆
OR関数…(条件1)+(条件2)の形で記述する
→
条件を(
)内に入力し、+で連結させます。
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例 :商品が「チーズ」で店舗が「渋谷」のものを合計する
{
=SUM
(IF
((A2:A8="チーズ")
*(B2:B8="渋谷"),
C2:C8
, 0
))
※
配列数式を使わない場合は、一般にSUMIFS関数やDSUM関数、SUMPRODUCT関数、SUBTOTAL関数を使います。◆
DSUM
( A1:C8 ,
C1 ,
条件範囲) ◆SUBTOTAL(9
, C3:C7 )
関連:配列数式で複数条件でカウントする
■ 配列数式のパターン
条件を使った配列数式の基本パターンは
{=関数(IF(配列条件,配列)}ですので覚えておくとよいでしょう。
例:=AVERAGE(IF(J2:J15="チーズ",K2:K15))
■ 配列数式で使えない関数
どの関数でも配列数式で利用できるわけではありません。RANK関数やCOUNTIF関数、SUMIF関数、DSUM関数などは使えません。
関連:配列数式でRANK関数を使える?
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