住宅ローンでは、「当初●年は○%、それ以降は○%…」という条件で返済されることが多くあります。
この場合の月々の返済額の計算法は以下の通りです。(※ 例:当初固定3年)
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3年分の月々の返済額を出す(通常のPMT関数)
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3年分の返済額の元金合計を借入金から引き、その残高に対し4年以降の利率で月の返済額を出す
さて、1はPMT関数で出せばいいだけですが(PMT関数は元利均等返済なので、期間内なら何年分でも返済金額は一定)、2は3年分の元金を出す為にPPMT関数で1〜○回分の元金を出して合計しそれを借入金から引いた残高に対してPMT関数を使う方も多いと思います。
ただ、PPMT関数で3年分の元金を出すのは時間がかかります。(支払回ごとに元金を返す関数なので、合計して3年分(36回分)の元金を出さないといけない)
そこでCUMPRINC関数を使えば、簡単に3年分(36回分)の元金の合計を出すことができます。
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CUMPRINC関数…返済期間中、○回〜○回返済分の元金の合計を返す (例えば全30回返済のローンで、1回〜10回分の元金返済額の合計を返す)
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CUMPRINC (利率※1
, 期間※2
, 現在価値※3
,
開始期※4,
終了期※5
,支払期日※6)
■
例:
金利変更後(4年目以降)の月々の返済額は?
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A |
B |
1 |
借入金 |
30,000,000円 |
2 |
年利(当初3年) |
1.95% |
3 |
年利(4年目以降) |
2.5% |
4 |
返済回数(年) |
30年 |
◆
まずは当初3年間(1回〜36回)で支払った元金を出す
◆
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CUMPRINC ( B2/12 ,
B4*12, B1,
1, 12*3 , 0
) →
-- 2,273,959円
利率, 返済回数, 借入金, 初回, 最終回, 返済日
これを借入金から引くので、30,000,000-2,273,959=27,726,041(借入残高)
◆
借入残高に対し、4年目以降の月返済額を返す
◆
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PMT (B3/12 ,
(B4*12)-(3*12)
, 27,726,041
, 0 ) →
-117,766 円
※
もし、1つの数式で金利変更後(4年目以降)の月返済額を出す場合は、
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PMT
(B3/12 ,
(B4*12)-(3*12)
,
B1+CUMPRINC(B2/12
, B4*12 ,
B1, 1,
12*3 ,0)
, 0 )
となります。
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