教えて!HELPDESK      Excel     Word      Outlook      Power Point      Windows

 

 

Word2016:スタイルセット(クイックスタイル)の使い方 完全マスター!

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「デザイン」タブにあるスタイルの集合「スタイルセット」について ご紹介します。


■ スタイルセットとは?

スタイルセットとは【スタイルがまとめられたセット】です。カスタマイズした見出しや、ユーザー独自のスタイル1まとめに格納 しスタイル一覧の一括切り替え、一括更新ができます例えばビジネス風、POP風・・・といった見出しのセットを 多数作成しておき、呼び出したり文書内のスタイルを一括変更できます。

■ スタイルセットのメリット

  • いつでも好きな見出しスタイル一覧を呼び出せる

  • スタイルさえ設定しておけば文書内の書式を一括切り替えできる(テーマではフォント・色のみだが、 全ての文字/段落書式の切り替えが可能)

  • 共同作業にも適しており 、メンバーが文書にスタイル(見出し○など)を設定しておけば一括して書式を統一できる

  • 簡単にスタイル一覧を配布できる( スタイルセットはdotxであり、これを~roaming\Microsoft\QuickStyleフォルダに保存すればどのPCでも 「デザイン」タブに表示)

 

■ スタイルセットを使う

  1. 文書内の適当な文字列に見出し1や見出し2を適用

  2. 「デザイン」タブのスタイルセットを適当にクリック

    文書内のスタイル書式が一括変更される
     

  3. 「ホーム」タブのスタイル一覧も切り替わる

★動作としてはスタイルセットをクリックすることで文書内の 既存スタイルを上書きし、新規スタイルを文書にコピーします。 スタイルセット(*.dotx)とリンクするわけではないのでスタイルセットを今後削除 ・変更したり、文書を外部に送付しても、適用したスタイルは文書でそのまま使えます(文書に影響なし)

★スタイルの書式として「テーマの書式」が指定されている場合は、それら(フォントや色)はその時のテーマによるのでスタイルセットを変えても変化しません。

 

■ スタイルセットの作成

作成しておくと各スタイル書式の一括切り替え/配布/共有が簡単にできます。

  1. 見出し標準スタイルの変更、新規スタイルの作成
    ※格納する書式(文字・段落書式、アウトライン番号など)とテーマについて

    → 目視で確認できるよう文書にスタイルを適用しながら操作するとよいでしょう(内容は保存されないので適当でOK)
    → 新規スタイルを作成するなら段落スタイル推奨
     

  2. 「デザイン」タブ−スタイルセットの▼ボタンから「新しいスタイルセットとして保存」をクリック

     

  3. dotxとして保存(開いている文書の保存は不要)
    ※保存場所:C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\QuickStylesフォルダ
     

  4. → Word全文書で「デザイン」タブにスタイルセットが表示されます。クリックすればスタイル一覧が呼び出され「ホーム」タブに表示されます。文書内に既存のスタイルがあればこれらの書式が一括して 上書きされます。

 

■ テンプレートと スタイルセットの関係

テンプレート保存時のスタイルが「既定のスタイルセット」です。テンプレートを開いて スタイルセットを指定したり、そのスタイル書式を変更して保存すれば、これらがテンプレートの既定のスタイルセットとなります。スタイルセット(dotxファイル)とリンク しているわけではないので、元のスタイルセットを変更しても、テンプレートのスタイルが更新されることはありません。

 

▼「デザイン」タブ−「既定の(又はテンプレ名)スタイルセットにリセット」をクリックすると既定のスタイルセットの書式に戻る

 ※「デザイン」タブ最左の「この文書のスタイルセット」は適用の元になったスタイルセットです(それ以外 にデフォルト、ユーザー定義のスタイルセットが表示)

  • ユーザー定義のスタイルセット → ~appdata\roaming\microsoft\QuickStyles内のdotx

  • デフォルトのスタイルセット → C:\Program Files\Microsoft Office\Office16\1041\QuickStylesのdotx

■ 既定のスタイルセットにリセットとは

既定のスタイルセットとはNormal.dotm保存時の状態のスタイルセットです(Normal.dotm以外のテンプレは「テンプレ名 スタイルセットにリセット」と表示)編集中の文書で各スタイルの書式を変更しても「既定のスタイルセットにリセット」とするだけでNormal.dotmに保存されたスタイルの状態に戻ります(但しスタイルの書式が『テーマの書式』を指定しており、テーマのフォントや色を変更していたならリセットしても戻らない)

 

※例:@Normal.dotmのスタイルセットは「Word」→A新規作成→B見出しや標準スタイルの書式を変更、スタイルセットを切り替え→C既定のスタイルセットにリセット→DスタイルセットWordの書式に戻る(Bでテーマを変えていた場合は「テーマの書式」を指定していたスタイルは最初の色やフォントには戻らない)

詳しくは「既定のスタイルセットにリセットとは?

 

 + テンプレートに既定のスタイルセットを適用する +

  1. テンプレートを作成
    → 「名前をつけて保存」で「ファイルの種類」を「Wordテンプレート(*.dotx)」にして保存し開いたままにする(C:\Users\UserName\Documents\Office のカスタム テンプレートフォルダに保存)
     

  2. テンプレートに既定のスタイルセットを保存
    → 「デザイン」タブ→ 適用したいスタイルセットをクリックしたり、各スタイルを編集し上書き保存(テンプレートのスタイル を上書き)
     

  3. テンプレートを元に新規作成するなら
    → 「ファイル」タブ−「新規」−「個人用」から当該テンプレートをクリック

     

■ スタイルセット、テーマ、テンプレートの違い

「違い」を聞かれることがありますが、違いというよりこれらを全て連携して使うとベストです。頻繁に使用するレイアウトなら、テーマとスタイルセットを適用したテンプレートを作っておくとよいでしょう。

  • テンプレート … ページ設定、スタイル、書式など何でも保存。特定の書式の固定、 統一文書の作成、共同作業、配布に適している。

  • テーマ … デザイン(色のセット、フォント、効果)を保存。デザインの一括切り替えに適している。

  • スタイルセット … スタイルをまとめて保存できる。スタイルの一括切り替え、一覧の呼び出し、配布、共同作業に適している。

→ 詳しくは「テーマ、テンプレート、スタイルセットの違い

 

「スタイルはテンプレートに保存できるんだからテンプレートを配布すればいい」と思われるかもしれませんが、スタイルセットは既存文書にもスタイルを 一括適用で きます(スタイルさえ使っていれば後から書式を統一可能)スタイル一覧だけの配布も可能で、複数のスタイルのフォントを一斉に変更する等も可能です。

 

テンプレートや文書でもスタイルのコピーは可能ですが1つずつ(見出し1をコピー、見出し2をコピー…など)する必要があります。スタイルセットは共同作業で最終的に1人が仕上げる場合にも便利です。 よってテーマ、スタイルセットを指定したテンプレートを使いこなせるとベストでしょう。

 

■ スタイルセットに保存する書式について

通常のスタイルと同じで、文字&段落書式、 アウトライン番号、罫線、塗りつぶし等、全書式を格納できます。※フォントと色は「特定の書式」を指定するか「テーマの書式」を指定するか考慮します。例えばWord既定のスタイルセットは「テーマのフォント」を指定しているのでスタイルセットを切り替えてもフォントだけは変わりません(個人的には、私もMSのデフォルトスタイルセットのようにテーマのフォントを使った方が便利だと思います)

  • 特定の書式を指定 → テーマによって変わることなく、書式を固定できる

  • テーマの書式を指定 → テーマによってフォントや色を一括変更できる(スタイルセットを切替えても、フォントや色は変わらない)

◆スタイルセットに【テーマのフォント】を使うメリット

スタイルセットでフォント以外の書式(色やサイズ、罫線、塗りつぶし、段落番号など)を切り替え、テーマでフォントを切り替えることになります。例えば見出しスタイル群(見出し1~3まとめて等)のフォントをまとめて変更できたりと便利です。特定のフォントを指定してしまうと、各スタイル毎に変更する必要があります。一括切り替えという意味ではテーマのフォントを使った方が柔軟に対応できます。

 

◆スタイルセットに【特定のフォント】を指定するメリット

スタイルセットの切り替えによりフォントも変更できます。他ユーザーの使っているファイルのテーマのフォントに左右される心配がありません(スタイルセットを配布して使ったから同じフォントだと思っていたのに実際は違うフォントだった、ということがない)絶対に同一の書式で揃えたいためにスタイルセットだけを配布するなら、フォントは各スタイルに固定したほうが後々楽かもしれません。

 

◆まとめ

使いこなせるなら「テーマのフォント」を使った方が絶対に便利です(Microsoftが後から提供した機能ですからそれなりの利点があります)一括切り替え、一括更新は非常に便利ですから。ただ、スタイルセットだけを配布したいなら書式を固定するのもありです(スタイルセットを配布してもテーマ(のフォント)切り替えまでしないと同じ書式にならないので)

 

■ テーマの切り替えとの違い

テーマは【デザインを切り替えるもの】なので、フォント・色は切り替えられますが「テーマの色・フォントを使ってないと切り替えられない」「フォントと色以外の書式(サイズや配置、罫線、番号など)は 切り替えられない」という点があります。スタイルセットならスタイルさえ適用していれば全ての書式を切り替えできます。

 

■ スタイルセットの保存場所

作成したスタイルセットはC:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\QuickStylesフォルダ のテンプレート(dotx)に保存されます。 配布されたユーザーも同じフォルダに入れれば簡単にスタイルセットを利用できます。

 

■ デフォルトのスタイルセット

WordデフォルトのスタイルセットはC:\Program Files\Microsoft Office\Office16\1041\QuickStylesに保存されています(*.dotx)

各スタイルセットにはフォントサイズ、色、罫線、網掛け等の書式が保管されていますが、フォントは「テーマのフォント」が指定されています。よって、 編集ファイルのテーマのフォントが使われます(つまりデフォルトのスタイルセットを色々と切り替えてもフォントはその文書のテーマのフォントになる ※1

 

※1 詳しく→ 例えば「Word2010」というスタイルセットの実態(保存先)はDefault.dotxです。このテンプレートのテーマのフォントは本文(日:SimSun 英:Calibri)見出し(日:SimSun 英:Calibri Light)なので、このテンプレでファイルを作成すると見出しはSimSunやCalibriLightになります。しかしNormal.dotmから作成した文書でDefault.dotxの スタイルセットWord2010を呼び出しても、Normal.dotmのテーマのフォントは游明朝、游ゴシックLightなので、フォントは変わ りません。(作成テンプレートのテーマのフォントに依存) つまりテンプレには必ず1つのテーマが適用されているので、スタイルセットを利用してもフォントはテーマのフォントになります。(テンプレの標準や見出しのフォントがテーマのフォントの場合)

 

▼C:\Program files\Microsoft Office\Office16\1041\QuickStylesのdotxがスタイルセットとして表示されるので、削除するとこのように空っぽに…

 

 

教えて!HELPDESK      Excel     Word      Outlook      Power Point      Windows